2018年1月 9日アーカイブ

チョークコイル

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 数値的な事や具体的な計測はしていないのであくまでも聴感上の話として。

ファインメット トロイダルコア
 ファインメット トロイダルコア

 デジット店頭で強力にイチオシされた(笑)ので購入し試してみました。
 聴き取りにある程度シビアかじっくり聴き分けることができる環境ならすぐ分かるかと思います。

 日立金属のファインメット®とはナノ結晶軟磁性材料と呼ばれる素材で、非晶質なアモルファス合金を結晶化させることで特性が大幅に改善されるという逆転の発想で産まれた素材です。高飽和磁束密度、高透磁率 、低磁心損失と磁性材料の理想の方向へと特性が改善された磁性体で、Co系アモルファス合金やFe系アモルファス合金、珪素鋼などを超える特性を持っています。
 コモンモードチョークコイルやパルストランス、カレントトランスなどの他、ノイズ抑制などを用途として想定されていますが、これをオーディオに使って音の味付けにしてしまおうという魂胆です。

 元々の用途であるコモンモードチョークとして、スイッチング電源の出力側にコモンモード巻きをして使おうと思ったのですが、ヘッドホンやスピーカーの出力部分に咬ませると劇的に音が変わるとの事。
 理論的にはコイル成分が入ることにより、立ち上がり・立ち下がりが緩やかになって高域が減衰するとはいえ、元々が数MHz帯からAM帯を抑制するのが目的のコアで可聴帯域に簡単に効果が出るのだろうかと思っていたのですが、意外と効果が出ました。販売されているのは日立金属のカタログから察するに「FT-3K50T F3724ES」に近い製品だと思われます(FT-3K50T Fシリーズというのは見つかるのですが、Sの文字が入った製品は見当たりません)。10kHzでの抑制特性数値も出ていますので、どうやら可聴帯域でも十分効果があるようです。

 さて、聴感上の変化ですが自作の3石ディスクリートヘッドホンアンプにATH-A500Xを接続し試聴しました。ここからの感想はあくまでも私個人の感想です。その点を差し引いてご覧下さい。音源は我が家にはハイレゾ音源が無いのでMP3 256kbpsVBR圧縮した物から44.1kHzの非圧縮まで試しました。

 1ターン:高音域がマイルドになり聴きやすくなりました
 3ターン:高音域が1ターンより抑えられた感じになり、やや低音域が目立ちます
 5ターン:高音域はさらに押さえ込まれ、逆に低音が暴れ始めます

 アンプの出力インピーダンス特性や、ダンピングファクタ特性、ヘッドホンやそのケーブルの特性などに左右されると思いますが私の試聴環境だと1〜2ターンぐらいが味付けには丁度良い感じです。
 クリアな高音を求める人には逆効果になるので、聴く音源と聴感上の好みの問題で使用の可否が決まると思います。最近のリマスター盤やハイレゾ版などはレコード盤の頃から比べて高音域を伸ばしているものもあるかもしれませんので、その様な音源を聴く時の音の味付けには使い勝手が良いアイテムでしょう。

 スピーカー出力側にはまだ試していませんが、生活ノイズが溢れていない様なシビアな状態を作らないと差が確認できにくいかもしれません。

 もっともACラインからの高周波ノイズの抑制やコモンモードチョークコイルにした場合は確実に効果があると思いますので、そちらに用いる場合はオシロスコープやスペクトラムアナライザなどではっきりと差が確認できるはずです(元々はそちらの用途ですからね...)。
 私がこの記事を作成する前に様々な方が試しているようですので、そちらも合わせてご参考にして総合的に判断してもらえればと思います(FT-3K50TSで検索)。