普通救命講習

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 本日は居酒屋ガレージ店主さんのお招きで普通救命講習を受けました。
 (居酒屋ガレージさんでのようすはこちら

講習の様子
 講習の様子
 消防署の方によるお手本
 右端の方は訓練用AEDの状態をリモコンで操作している

 普通救命講習は主として成人(8歳以上)を対象とした応急手当、止血法や心肺蘇生法および自動体外式除細動器(AED)をの使用法などの習得を目的として行われます。
 AEDの登場でフィールドでの蘇生・生還率がかなり向上したのは間違いありません。
 救命講習は、実際に人命が危うい状態に至るような事故などが発生せず、役立つ状態が来ないのが一番よいのですが、万一遭遇した場合に適切な処置を行うことで助かる命がある場合が多いということから、一度は講習を受けてその技術を身につけておいても損は無いと思います。
 実際に修了後、2・3年毎に講習を受けてその技能の保持と向上に努めることを奨励されています。
 私も初回の講習を含めてからは毎年受けており、今年で4回目の講習となりました。

 実際に講習を受けるたびに救命処置の手順が微妙に変化します。救急救命学会などのプロトコールが統計的な結果から変更される事もあって、随時その技術向上のための変更が加わるようですので、修了後も受けておいたほうが間違いありません。
 AEDについても、リリース当時は連続最大3回の電気ショックを与えて除細動を行う手順を行っていましたが、現在は1回のみで心拍が正常に戻らなければすぐに胸骨圧迫(心臓マッサージ)を行い2分後にまた除細動が必要か必要かどうかを確認、電気ショックを再度与えるか胸骨圧迫を再開するかの指示を繰り返します。
 3回の電気ショックを行う間の解析時間や充電時間の待ちで循環が滞ることで蘇生率が低下するとの統計的数値がでたためだそうです。
 現在では人工呼吸による感染の危険性が指摘されることから、人工呼吸を省いてでもとにかく循環を維持させることが優先とする救命法が採用されています。

 一度、循環が停止することで組織にダメージが与えられるのですが、その状態から再度循環が再開(再灌流)することでさらに別のダメージが発生することもあります。とにかく、胸骨圧迫を行い、循環の維持が一番だそうです。

子供でも受講可能
 子供でも受講可能
 命に関わる実技なので真剣そのもの

 講習そのものはだれでも受講可能です。
 たとえ小学生であっても、同じように受講でき、ご覧のように実技も大人と同じように行います。
 実際にこれらの実技が役立つ場面に遭遇するようなことが無いのが一番ですが、救命講習は低年齢のときから受講することで命の大切さを学ぶ、大変良い機会ではないかと思います。

消防関連車両
 消防ポンプ車と救急車
 うしろの玉出との対比がなんともである

 当日は消防署からかなりの人数で講習の指導のためにお越し頂きましたが、出動要請が掛かればそのまま移動できるように、消防ポンプ車と救急車の各1台で来場されていました。
 幸いにして講習中に出動が掛かり中断するすることなく無事終了。

救急車の中
 救急車の中
 大きい車体にもかかわらず中は「みっちり」

 不幸にして乗車されたことのある方であれば見たことがあるかもしれませんが、あまり乗せられる側にはなりたくない救急車です。今回は野次馬的外野でしたので、車内をじっくり拝見させていただきました。
 心電図の出るタイプのAED、酸素吸入器、聴診器や心電図プローブ、お産のセット、ディスポーザブルの衣類など機材類でいっぱいであり、かなり大きい車体にもかかわらずキャビンはそれほど広くありません。さらに運転席と助手席の間は無線機材や端末画面などがあり、座席周りもかなり窮屈な状態で、お世辞にも快適な走行をできるとはいえない状態です。

 不幸にしてこのような救命法が必要な状態にならないのが一番ですが、実際に遭遇したときに躊躇せず蘇生・救命ができるなら人の命にかかわることですので出来るほうが良いに決まっています。救急隊の方も強調されていましたが、投薬などを行って治療を開始するまでの時間にいかに短くするか、また救急隊が到着するまでにどれだけ素早く適切な救命処置を開始するかで生還率・蘇生率だけでなく、命が助かった後のQOLの向上に大変重要なファクターを占める行為です。特に用は無いと思われていても、受けておかれることをお勧めいたします。

このブログ記事について

このページは、なんぎが2009年7月 5日 23:37に書いたブログ記事です。

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