日焼けの季節

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 だんだんと夏が近づいてきました。日焼けが気になる季節です。

紫外線センサー
 紫外線センサー
 G5842短波長タイプフォトダイオード
 秋月に行った際に購入(通販番号:I-00122
 共立シリコンハウスでも同程度の価格で購入可能

 秋月電子やシリコンハウス共立などでも販売しています紫外線(UV-B)センサーとして使用される浜松ホトニクスのG5842を用いて紫外線強度計を作る事にしました。
 G5842は波長370nmをピークにUV-Bの帯域をカバーする260〜400nmの範囲に感度があります。また可視光カットフィルターが付いていますので、そのままで紫外線だけを検出する事が可能です。

 浜松ホトニクスのデータシートによると受光面は0.8×0.8(mm)となっているのですが、有効受光面積は0.58mm2となっています。トランジスタ技術2003年4月号掲載のビギナーズセクションや秋月電子のデジタル紫外線計UVメーターキット添付の説明書の計算式では0.64mm2が使われているのですが、ここではデータシート記載の数値を信用しまして0.58mm2として計算してみます。

 フォトダイオードの短絡電流を電圧に変換するために抵抗を接続しますが、その抵抗値を求めてみます。ここではトランジスタ技術誌にならって、1mW/cm2の時に100mVの出力を得る事を目的とします。

 受けるエネルギー E(W) = 0.58 × 10-5
 ですので、これと受光感度(S = 60mA / W) から出力電流 ISC
 ISC = E × S = 0.58 × 10-5 × 60 × 10-3 ≒ 0.348μA
 となるので、負荷抵抗の値Rは
 R = VOUT ÷ ISC = 100-3 ÷ 0.348 ≒ 287.4kΩ ≒ 287kΩ
 となります。ただ、この値はE24系列ではなくE96系列になるため、1本の抵抗で作ろうとすると入手に苦労しそうです。

 ただ、素子面積である0.64mm2を採用するとほぼ270kΩとなり、E24系列の抵抗で間に合います。この抵抗値であれば、秋月で購入時のセンサーにオマケでついていましたのでこれを利用できます。
 どちらが確からしい値として採用するかというとムムム...となります。

 0.64と0.58では10%程度の差があり、厳密に計測しようとするとかなり違う値を示す事になってしまいます。また、曝露量を計算しようとすると積算してゆく事でさらにそれぞれの値が離れてしまう事が懸念されます。
 どうしたものでしょうか。浜松ホトニクスに聞いてみるのが一番かも知れません。

 とりあえず、トランジスタ技術の掲載記事を参考に手持ち部品を活用してまず、回路組みしてみることにします。基本的にはオペアンプでI-V変換を行い、出力電圧をPICのA/Dで処理して測定結果を得ることで、その値を数値表示する予定です。
 掲載記事では低電圧動作、超低入力バイアス電流(1pA)のICL7611を使用していますが、手持ちのLM358(45nA)で試してみましたが入力バイアス電流の大きさが桁違いなためか単電源OPアンプの0V付近の不安定さかどうも怪しい感じです。
 ICL7611は秋月店頭では販売されているのですが通販からは消えてしまいまい、前回の秋葉原徘徊では買いそびれています。だれか代わりに秋葉原で買ってきてくれないかしら。秋葉原購入代行って、絶対商売になると思うのですがねぇ。
 一応、日本橋でも入手可能なのですが、価格差はいかんともしがたく、アマチュア工作家にとっては財布のひもが緩みません(涙)。

コメント(10)

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共立でも売っている新日本無線のC-MOS OP-AMP、NJU7001,7021,7002,7022,7032などはみんな1pAのバイアス電流ですYO。

 いつもながら情報頂き有り難うございます。

 ご紹介いただいたNJU7001ですが、ピンレイアウトもICL7611と同じ、低電圧で動作(1V〜)、オフセット調整付き、入力イピーダンス1TΩ、入力バイアス電流1pAと、代替できそうです。こちらで一度トライしてみます。

 ただ、微小電流の世界ですのでブレッドボードで組むのはきついかなと感じております。基板上で試作した方がまともな結果になりそうですね。

7001,7021,7031で周波数帯域とドライブ能力、消費電流が異なるので気を付けて。
7611のようにバイアス電流を変えると特性が変わるなんていう便利な機能はありませんので。

 詳細に対する丁寧なご注意いただき有り難うございます。

 主として太陽光相手で、紫外線パルスを扱うわけではないので利得帯域幅はどちらも問題ない範囲と思います。どちらかというと出力電流がNJU70X1はかなり小さい(10μA)のが気がかりです。また、この石は単電源動作ですね。

 内部等価回路をみるとICL7611は入力保護ダイオードがありますが、NJU70X1は見当たらないのが注意でしょうか。

保護ダイオード(あるいは寄生ダイオード)、入っていたのじゃなかったかな?
明日にでも現物を見ておきましょう。

それと・・・単電源をうたっているOP-AMPでも+/-電源で使えますので、絶対定格内でびしばし使ってやってください。

NJU70xxには入出力両方とも+/-両電源端子に向けダイオードが入っています。
保護なのか寄生したものなのかは不明。

テキサスのTLC27xxでは、プラス電源端子へのダイオードは見えません。
マイナス電源端子へはダイオードがあるようです。

 詳細調査いただきありがとうございます。

 データシートに記載の等価回路では記述がなかったので、現物で入出力テストされたのでしょうか?

 脱帽です・・・・!

このセンサーは足が超短いのですが、どうやって基板につけるのでしょう?

コメント頂きありがとうございます。

通常は表面実装なのでパッドにクリーム半田を載せてリフロー炉にいれてハンダ付けというのが実際の製造ラインでのハンダ付けとします。
手半田だとユニバーサル基板だと端子をうまく配置できる位置にして端子をランドにハンダ付けする必要がありますね。表側に実装する必要があるのであれば両面スルーホールのユニバーサル基板を使えば大丈夫です。

なるほど!
リード線二本立てて空中配線しましたが、直接つけても良かったかもしれませんね。

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このページは、なんぎが2006年6月22日 12:04に書いたブログ記事です。

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