製作体験会

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 デジット主催のオーディオキット製作体験会に参加しました。

会場入口
 オーディオキット製作体験会会場
 共立電子産業本社1Fセミナールーム

 2月4・5日にデジット主催で開催されたオーディオキット製作体験会に参加させて頂きました。

 とにかく、死蔵のキットが何点かあり、なんとかこの機会で作ってしまいたいという、他人任せなやる気起しで参加となりました(笑)。

 会場では10人ほどの方が連日参加(どちらかだけの方も両日の方もいらっしゃいました)。
 工具(半田ごて、ニッパーやワイヤーストリッパー)類は会場でお貸しいただけます。また、ハンダも提供して頂けますので、正直なところキットを店頭で購入して、身体一つで会場に行っても製作完了して試聴もできるという、万全の受け入れ態勢。
 筐体の穴あけもボール盤にヤスリがあるので現地で筐体加工も可能。
 製作にあたっては、デジットのスタッフの他、開発担当スタッフなどもべったりサポートなので、部品を付け間違えたぐらいではカンタンにリカバリーしてもらえます。難しい箇所などはヘルプして頂けるので、いままで電子工作をした事が無いという人でも、その場でハンダ付けを教えてもらいながら組上げる事ができるという、至れり尽くせりのキット制作環境と言えます。

 流行のデジタルオーディオ関連を製作される方々が多かったのが印象的でした。
 まず、TAS5709フルデジタルオーディオパワーアンプD_5706kitを製作されている方多数。
 基板上の部品をハンダ付けする必要はないのですが、基板から液晶ディスプレイやボリューム、S/PDIF端子、電源や切替のスイッチ類、TOS-linkの他、スピーカー出力と基板外部との結線が多数あり、パネルへの部品実装も含めると、かなり手間が掛かります。基板上の部品を表面実装部品以外をハンダ付けして自分で実装しようとすると、相当点数があるため多分1日では到底終わらないのでは無いかとおもいます。完成基板でキット化というのは味気ないと思うかもしれませんが、再現性が高く誰でも組み上がるというキットの使命を考えるとこの方が正解でしょう。

 その他、デジタルオーディオ関連の独立実験基板類である
 ・デジタルオーディオインターフェイス独立実験基板 DIR9001_A
 ・PLLクロック独立実験基板 CLK_1707_D
 ・24bit 192kHz DAコンバータ独立実験基板 DAC_1792_B
 ・サンプルレートコンバータ独立実験基板 SRC_4192_A(製作体験会会場先行販売)
 ・USBオーディオインターフェースキット USB_DOUT2706
 ・平衡ー不平衡変換アンプキット BALUN_2134/2137
 ・平衡ー平衡反転アンプ基板 OPAMP_B
 ・DAIトランシーバ独立実験基板 WM8805_G(製作体験会会場先行販売)
の、これらを組み合わせてデジタルオーディオアンプなどを作り上げるという野心的な方もいらっしゃいます。
 当然、独立実験基板ですので電源などは別途、自分で用意しないとなりません。デジタル用に3.3Vと5Vの電源がそれぞれ。また、アンプ類の為に±12V〜±15V程度の両電源も必要ですので、それらも組上げるという必要があり、かなりハードルが高いと思います。

 他には20WステレオD級パワーアンプキットDAMP-3120NWに対応電源キットと加工済アンプケースキットを組み合わせて製作される方などデジタルアンプ、デジタルオーディオ製作が大多数となりました。

 ガッツリ系の製作では絶対に2日かかるダブルバスレフエンクロージャキットを組み立てていらっしゃる方も。一番のサプライズは5W+5W FETステレオパワーアンプキットを組み立てている女性の方。もの造りがお好きだそうで、これを機会に病膏肓に入る事を期待しております(笑)。

 で、肝心の自分の製作ですが、以前から部品をあつめておいたTA2020-20アンプの基板とデバイス・インダクタのほか部品をそろえておいたものを組み立て。

WP-2020AMP基板
 WP-2020AMP-SP(笑)
 右側はWP-2020AMP-Rオリジナル

 入力/出力の一部を現行のWIMAから販売終了してしまったWP-2020AMP-B(ブルーバージョン)で使用されていたニッセイの青いポリプロピレン(MTFF)に入替をして音の違いを確認してみようと言う主旨です。
 入力のカップリングコンデンサ2.2μFと、出力のLCフィルタ中の0.47μFをニッセイMTFFに。 
 入力のオペアンプゲインを設定する20kΩの抵抗をニッコームの金属皮膜抵抗へ変更。出力の抵抗10ΩもDALEの金属皮膜抵抗に変更。ブルーバージョンとDXバージョンの一部を取り入れたようなものが出来上がりました。

TA2020-20アンプ組上
 筐体組上げ完了

 筐体の基板を入れ替えて組上げ。第一印象はタクマンのカーボン抵抗とWIMAのレッドバージョンの構成に比べてカチッとした印象の音になりました。しばらくエージングして様子を見てみます。取り外したレッドバージョンのTA2020-20アンプ基板はさらにもう一つ、別の筐体に組上げることにします。

DAMP-3120NW
 DAMP-3120NW
 当初のニッセイMTFFから一部がパナソニックECVQに変更されている

 カーステレオが死んだままなので、アンプだけでも突っ込んでiPodなどから音楽を聞こうという目論見で20WステレオD級パワーアンプキットDAMP-3120NWを購入していたものを組上げ。
 この大きさだとカーオーディオの1DINに2枚収まり、4chの電子ボリュームと制御回路が入るだろうという甘〜い予想です。

 説明書の組み立てステップがかなり短い(部品説明が2ステップしかない)ので、初心者の人は背の低い部品からという原則を指示されていても、迷うのではないでしょうか。もう2〜3ステップに分けて説明をされた方が分りやすいと思います。ページ数の調整に配線接続例の電源デカップリングコンデンサを接続する図を通常配線とまとめて1つにしてしまえば収まるではないかと。

 こちらに関しては稼動テストが未了なので、TA2020-20アンプの電源などをちょいと借用して行う予定です(予定がいっぱいになってきたぞ)。

USB_DOUT2706kit
 USB_DOUT2706Kit

 気になっていたUSB_DOUT2706kitが会場で安く販売されていたので思わず購入してしまいました。現行の店頭販売品と異なり金フラッシュでは無いのですが、使用する分には全く変わりありません。現状のPCオーディオがアナログ出力を元に鳴らしているため、デジタル出力でアナログに変換してアンプを鳴らすという構成を目指します。

 キットは高精度水晶発振子とメインデバイスであるPCM2706は表面実装部品であることもあり、基板上に既に実装済ですので、周辺の抵抗やコンデンサなどをハンダ付けするだけで完成します。説明書も分りやすく丁寧に記載されているため、初心者の方でも楽に製作できると思います。

PCM2706
 メインデバイスのPCM2706
 バーブラウンとテキサスインスルメンツの両方のロゴが入っている

 このデバイスはUSBインターフェースの付いたステレオ構成のDACで、ヘッドホンアナログ出力の他にI2SとS/PDIFのシリアルオーディオ出力を出すことができます(どちらかを1つ選択)。今回はこのアナログ出力を利用して外部へ音を出そうと思っているので、組み立て説明書に記載の10倍非反転オペアンプ回路を外付けで作成します。

オペアンプ回路
 オペアンプ回路
 撮影時の実装オペアンプはOPA2134

 左側がアナログ入力と出力のヘッダ。基板上下にあるヘッダは音量調整のためのボリューム用ヘッダ。右端が正電源および負電源の電源用ヘッダ。
 入力インピーダンスは47kΩで10倍の非反転増幅回路の出力をMUSEのバイポーラ電解コンデンサでAC出力し、10kΩ(A)のボリュームで出力調整。100Ωの抵抗を介して出力しています(詳細は取扱説明書を参照)。
 メインとなるオペアンプに写真撮影時にOPA2134を実装していますが実はMUSES 8820を用意しており、聞き比べをしてから決める予定です。

 あとは、このオペアンプ回路の供給電源をどうするかですが、これは汎用の±15Vおよび+5V出力の電源を構築予定なのでそちらが出来上がってから筐体組上げの予定です。当面はコントロールアンプ用の電源基板(記事はこちら)の±5Vでテストすることになります。そのため使えるデバイスが±5Vでも動作するタイプのデバイスでなければなりませんが、OPA2134が±2.5Vから、MUSES 8820が±3.5Vからなのでなんとか鳴らせるかと。

 最後になりましたが、両日ともご多忙な中サポートして頂いたスタッフの方々にこの場を借りて御礼申し上げます。
 来月も開催との事で、さらにグリグリしたものを作りに参加させて頂くつもりですので、お手柔らかにご対応お願いいたします(汗)。

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このページは、なんぎが2012年2月 5日 23:00に書いたブログ記事です。

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