USB DAC用電源

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 先日組み立てたUSB_DOUT2706Kitのライン出力用バッファオペアンプのための電源を製作しました。

電源基板
 電源基板(AC100V入力~±15V出力)
 100V入力のハンダ面はポリイミドテープを貼って絶縁を確保している

 回路としてはオーソドックスなトランスによる変圧、ブリッジ整流し、コンデンサーで平滑してシリーズレギュレーターで安定化の構成です。

 トランスは菅野電機研究所のSL-18040で18V-0V-18Vで40mAの容量が有ります。その後をSBD(40V1A)4本によるブリッジ整流を行い、2200μF/35Vのコンデンサーで平滑、TA7815S/TA79015Sの三端子レギュレーターで安定化します。出力のデカップリングに1000μF/25Vを配しました。
 三端子レギュレーターの入出力には積層セラミックコンデンサの0.1μFを並列に入れてあります。
 まあ、何の変哲もないデータシートのアプリケーション回路例どおりのような回路ですが、これで100Vから±15Vを作り出し、USB_DOUT2706Kitからの出力バッファオペアンプ回路へ給電します。

 これ位の回路、チェックをしっかりすれば一発動作のはずだったのですが、実はトラブルに遭遇してしまいました。
 100Vを給電してもぜんぜん出力が出てこないのです。どこか間違いがあったか懸命に探したのですが配線は正しいですし、ちゃんとし配線間の導通もあります。どうして100Vの一次側に給電しても二次側が0Vのままというまったく訳のわからない状況でした。

 出力側に近い方から給電ラインの配線を外して追いかけてもどうにも出力が出ない状況。しまいにはオシロスコープを出してきて測定してもAC100Vの誘導ノイズしか出てきません。どうにも最後に疑ったのが変圧しているトランス。
 なんと一次側のリード線間の抵抗が無限大で、どうやら内部かリード線との接続部のどこかで断線している模様。線を引っ張ったり押したりしても導通が回復しないのでリードと巻線の間の配線が外れただけでは無さそうです。仕方なく日本橋にもう一つ同じトランスを買いに行く羽目になりました。
 二次側はちゃんとリード線間の導通があるのですが、一次側はどうにも絶縁状態。ばらして調べようとも思いましたが、メーカーにお送りさせていただいて調べていただこうかと考え中。

 新しく購入したトランスで、再度ばらした配線などをつなぎ合わせて通電するとちゃんと出力が出ました。もちろん、実装前に断線していないかはちゃんと確認しました。流石に2度も同じ失敗を繰り返す訳にはいきません。ハンダ付け後も念のために導通確認をします。

 よもやのトランスのトラブル。まさかトランスのしかも一次側で断線しているとは夢にも思っていなかったので、最後の最後で原因が判明して、かなり気が抜けました。短時間で完成の予定が、えらく遠回りしてしまいました。

USB-DACモジュール
 USB DAC ユニット(予定)
 実装しているオペアンプはNJM4588DD(動作電圧±4V以上)

 USB DAC、バッファのオペアンプ、電源たちを、いつものように共立の「ワケありケース」でユニット化の予定で、写真のように筐体内レイアウトを確認中です。まだ、パネル加工や電源周り、入出力周りやボリュームなどの製作事項が残っていますが、ぼちぼち進めていきたいと思います。

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このページは、なんぎが2012年2月23日 12:00に書いたブログ記事です。

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