マルチ電源完成

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 先般に基板だけ完成していたマルチ電源がユニットとして完成。

マルチ電源ユニット
 マルチ電源ユニット

 先日の製作体験会の時間を利用してパネル加工・組み付けなどを行いました。2日ある製作体験会の時間をたっぷりと使わせていただきやっと完成。初日にパネル加工を行い、帰宅後にパネルを塗装。2日目に部品の実装と筐体内配線を行い組み上げ・完成となりました。

ユニット内部
 ユニット内部の様子

 各電源出力にはパイロットランプのLEDにも配線されており、出力が出ていない場合のモニターができるようにしています。前面パネルのLEDは上から+15Vとー15V、5Vの2系統出力、3.3Vの2系統出力となっています。電源オフの際は平滑コンデンサーなどの容量の微妙な差で、同じ電圧出力でも同時に消灯する事はありませんでした。
 電源の取り出しはQIコネクタ(2550コネクタとも)ですが、デジット店頭で販売している既製品ではなく、全て自作。総計22ピン分のコンタクトを圧接してケーブルを製作するのはなかなか根気が必要ですし、気を遣います。

ユニット後部パネル
 後部パネル

 さんざん悩んだあげく±15Vの出力を取り出すのにDINの5Pコネクタを採用しました。電源向けのコネクタではありませんが、それほど大電流が流れる訳ではありませんので大丈夫でしょう。
 5V(中段)と3.3V(下段)の出力には2.1φのDCジャックを使いました。結線は外側マイナスとしています。今風ですね。

 前パネルに波動スイッチを取り付けたかったのですが、トランスが圧迫してレイアウト的に無理でした。おかげで電源スイッチが後部にありますが、電源の上に何か載せる事は無い運用をするつもりですので自分的には問題無しとしてしまいました(笑)。ヒューズは1Aを入れていますが、トロイダルトランスの突入電流が大きいので、実際のトランスの定格(12W以下)よりは大きめになっています。スローブローヒューズならもっと小さい容量にしておいた方が安全でしょう。

 これで以前に製作したDACの基板への供給電源が用意できましたので、USB-dout2706kitからPCM1792Aを使ったDAC基板直結でのアナログ出力をやっと開始することができます。ただし、PCM1792Aの電流出力を電圧出力へと変換するI/V変換を行わないとなりませんので、その変換基板を組み上げなければなりません。
 Texas Instrumentsの技術資料にある回路例ではNE5534が推奨されています。4nV/√Hzの低ノイズオペアンプでシングル構成のため、回路の実装規模が大きくなってしまうのが難点です。PCM1792Aの持つダイナミックレンジ130dBを活かしきるにはこのレベルの低ノイズオペアンプを用いないと駄目なようです。
 資料によりますと5534AでI/V変換を行い平衡〜不平衡変換にLT1024もしくは5534Aを使って128dBのダイナミックレンジ。OPA134や5532Aのデュアルオペアンプレベルで構成した場合は118〜120dB程度までダイナミックレンジが下がるとの試算がありました。
 抵抗も熱雑音が影響するレベルですので、ローノイズな型の抵抗を選定する必要がありそうです。

 どのオペアンプでI/V変換〜平衡・不平衡変換を行うかが悩みどころです。
 ただし、回路規模がそれなりにありますので、いきなり配線ではなく、フリーで利用できるECADのEAGLEを使って基板配線レイアウトを組んでからを予定しています。
 やっと、ちょっと先が見えてきた感じです。まだまだ長そうですが。

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このページは、なんぎが2012年8月30日 12:00に書いたブログ記事です。

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