マーキング

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 電子工作に絶対必要なものがあります。いかんせん仕事柄、コンピュータのモニタというなんだか目に良くなさそうな近くに置かれたものを見つづけたせいか、若いときに2.0の視力がずっと維持されていたせいかわかりませんが老眼になってしまいました。近くには目の焦点が合わないため、小さな文字などがみえません。
 電子部品のマーキングされた型番や数字が裸眼では見えないのです。特にチップ抵抗なぞは抵抗値は絶対そのままでは見えません。100円ショップの+1dpの老眼鏡でなんとか近くはある程度焦点が合うのですが、やはり小さい文字は見えません。
 そうなると拡大鏡のお世話になります。これも100円ショップで調達しました。部品のマーキングがレーザーマーキングでされるようになり、ますます見えにくくなって困ります。定番トランジスタの2SC1815や2SA1015、2SK30ATMなどですが、いつのまにやら、プリントされたマーキングからレーザーマーキングになってしまい、見えにくくなりました。

トランジスタマーキング一覧
 転写型のマーキング(左)と、レーザーマーキング(右)
 レーザーマーキングの方はそのままでもコントラストが低いので光の方向によっては非常に判読しにくい。マーキング部分に油脂類がつくと、ほとんど見えなくなってしまう。

 電子部品小売店で清算する際に、若い店員の方が目も細めずにそのまますらすらと型番などを読み取って積算してゆくのを見ると羨ましいやら悲しいやら。

 転写型マーキングはインクを転写するためどうしても1つ印刷するたびに、消耗品のコストが発生しますが、レーザーマーキングの場合はエポキシモールドの表面を焦がして刻印する手法なので、事実上ランニングコストは電気代以外は発生しません、メーカとしては製品コストを下げる目的で、採用していると考えられます。
 しかし、このレーザーマーキングはあくまでも表面に微小な傷をつけているようなものですので、手の油などがついてしまったり、強くこすったりすると表面に焼かれて付けられた極微小な凹凸が埋められてしまい、見えにくいマーキングがますます見えにくくなり、拡大鏡を使っても光のあたる方向によっては非常に見えにくくなってしまいます。

 コストダウンのためかもしれませんが、アマチュア工作をする立場からすると取り扱いに気を使い、見えなくなってしまった場合、アルコールなどで洗浄してもほとんど元通りにならないレーザーマーキングはいただけません。しかしながら世界的なコストダウン手法の趨勢としては定着してしまったようで、プラスチックパッケージの場合はなにか代替手段が発明されない限りこのまま使われつづけるのでしょう。

 目の衰えた者の趣味としては一部厳しいものがありますです・・・ハイ(涙)

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このページは、なんぎが2005年4月16日 09:13に書いたブログ記事です。

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